日本経済(月次)予測(2024年7月)
<7月末の統計集中発表日のデータを更新して、4-6月期実質GDP成長率を前期比年率+2.0%と下方修正>

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ABSTRACT

7月発表データのレビュー

  • 今回の予測では、7月末の統計集中発表日のデータを更新した。6月の家計消費関連、建設総合統計及び国際収支状況を除き、4-6月期GDP推計に必要な基礎月次データがほぼすべてが更新された。
  • 6月の生産指数は前月比-3.6%低下した。2カ月ぶりのマイナス。結果、4-6月期は前期比+2.9%上昇にとどまった。経産省は6月の生産の基調判断を「一進一退ながら弱含み」と前月から据え置いた。
  • 4-6月期を前期と比較すれば、建築工事費予定額は前期比+10.1%と2四半期ぶりの増加。資本財出荷指数は同+6.3%と2四半期ぶりに上昇した。民間住宅や民間企業設備は前期の低迷から回復。4-5月平均の実質総消費動向指数は1-3月平均比-0.1%と小幅低下、公共工事は同+6.3%増加した。民間消費の停滞に底打ちがみられ、公的固定資本形成は回復する。
  • 4-6月期の輸出入動向(日銀ベース)を前期と比較すれば、実質輸出額は+0.5%、実質輸入額は+3.2%、それぞれ増加した。実質財貨純輸出の実質GDP成長率に対する寄与度はマイナスとなっている。

DETAIL

4-6月期実質GDP成長率予測の動態

▶今回のCQM(支出サイド)は、4-6月期実質GDP成長率を前期比年率+2.0%、生産サイドは同+1.2%、平均同+1.6%と予測する。市場コンセンサス(同+2.26%)より幾分低めの成長率を予測している。

 

4-6月期インフレ予測の動態

▶6月の全国消費者物価コア指数は前年同月比+2.6%と34カ月連続の上昇。コアコア指数(除く生鮮食品及びエネルギー)は同+2.2%と27カ月連続の上昇。インフレ率は昨年9月から9カ月連続で減速したが、6月は前月から加速した。

▶今回のCQMは、4-6月期の民間最終消費支出デフレータを前期比+0.9%、国内需要デフレータを同+1.1%と予測。交易条件は悪化するため、ヘッドライン(GDPデフレータ)インフレ率を同+1.0%と予測する。

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