都道府県別訪日外客数と訪問率:12月レポート No.31

洞察・意見 » インバウンドレポート

ABSTRUCT

【ポイント】

  • JNTO訪日外客統計によれば、12月の訪日外客総数(推計値)は外国人の新規入国緩和を停止した影響もあり12,100人と前月(22,100人)から減少。2021年通年では245,896人となり、1964年の統計開始以降で、過去最少となった。
  • 目的別訪日外客総数(暫定値)をみれば、10月は22,113人となった。うち、観光客は2,287人、商用客は2,506人、その他客は17,320人であった。
  • 11月30日から日本政府は外国人の新規入国を一時停止していたが、1月11日に2月末までの延長を決定した。卒業や進級が迫る留学生などの新規入国ついて検討が進められているが、大幅な入国緩和は期待しづらく、当面訪日外客は低位での推移が見込まれよう。

 

【トピックス1】

  • 関西12月の輸出はアジア向けの半導体等電子部品の輸出増もあり10カ月連続の前年比増加。輸入はエネルギー価格の高騰もあり11カ月連続の同増加。結果、関西の貿易収支は23カ月連続の黒字だが、輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったため、黒字幅は2カ月連続で大幅縮小した。
  • 12月の関西国際空港への訪日外客数は2,737人と前月(3,678人)から減少。通年では41,119人と、1994年の開港以降(248,806人)、過去最低値となった。
  • 11月のサービス業はCOVID-19の感染状況が前月から一層落ちついたこともあり指数は持ち直しがみられた。第3次産業活動指数は3カ月連続の前月比プラス。行動制限の緩和や各都道府県が行った独自の需要喚起策の開始もあり、飲食店、飲食サービス業や宿泊業などがそれぞれ改善に影響した。

 

【トピックス2】

  • 10月の関西2府8県の延べ宿泊者数は5,736.8千人泊、コロナ禍の影響がない前々年同月比は-44.7%と前月の減少幅(同-58.7%)から縮小。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全国で解除されたことにより、宿泊者数が大きく増加した。
  • うち日本人延べ宿泊者数は5,692.3千人泊で、前々年同月比-22.7%と前月の減少幅(同-45.3%)から縮小。外国人延べ宿泊者数は44.5千人泊と、同-98.5%減少した。
  • 延べ宿泊者を居住地別でみると、県内の延べ宿泊者数は1,472.1千人泊(前々年同月比+20.9%)、県外は4,053.3千人泊(同-52.6%)。県内の伸びは前月(同-9.9%)からプラスに転じ、県外の減少幅は前月(同-65.0%)から縮小した。
pagetop
loading