ABSTRACT
リサーチリーダー
大野 泉 政策研究大学院大学教授
研究成果概要
本研究は、日本の中小企業が「ものづくり」を東アジア諸国で展開するために相手国および日本側でとるべき施策・体制を検討し、提言を策定することを目的としています。2012年度は、関西のものづくり中小企業のベトナム進出支援に関わる諸問題に焦点をあてて分析・検討を行いました。そして、ものづくり中小企業が海外進出の際に直面する途上国側と国内の課題を明確にし、政府・地方自治体、国内支援機関、経済協力機関、企業や研究者等の参考に資することを念頭に、日越の支援ネットワークの結合を含む提言をとりまとめました。研究を進めるにあたっては、実践とネットワーキング、政策的な働きかけを意識して、オープンな研究会を運営したり、ベトナムの工業団地に関する情報等、国内支援機関や企業に役立つ具体的情報を提供することに努めました。本報告書の分析と提言、及び研究プロセスで構築された知的ネットワークが、関係者の皆様に役立つことを願っています。 詳細はこちら
研究目的
わが国の中小企業の「ものづくり」がアジアに展開しつつある。また政府はそれを支援するための体制を構築している。この動きを現場レベルで実践・推進するために、日本および投資受け入れ国でとるべき具体的施策を検討し、提言をとりまとめる。
研究内容
○国内での議論と海外調査(ベトナム)を組み合わせて実施
・中小企業の海外進出に関する考察
・現地工業団地の状況調査、誘致政策等の把握
・途上国における人材育成の課題の把握
○自治体、経済協力機関へのヒアリング
○国・自治体・企業・経済協力機関等のネットワーク構築
・近畿経済産業局をはじめとする近畿地域中小企業海外展開支援会議の構成機関等との連携にも努める
メンバー
大野健一 (政策研究大学院大学)
森 純一 (JICA専門家)
前田充浩 (産業技術大学院大学)
領家 誠 (大阪府商工労働部)
関係機関・企業・専門家等が参加するオープンな研究会方式
期待される研究成果
・日本の中小企業が海外展開の際に直面する途上国側の課題を明確にし、今後の政策、企業の取組みに役立つ具体的な情報の提供
・ベトナムの現場の取組みを踏まえ、実効性と政策インパクトのある分析と提言
・国内外の知的ネットワークの構築への貢献