環太平洋経済協力をめぐる日・米・中の役割

研究プロジェクト 2013年度

ABSTRUCT

研究成果概要

本研究では、主要国において政権交代後に一定の傾向を示しつつある通商政策を把握し、TPP(環太平洋連携)協定やRCEP(東アジア地域包括的経済連携)協定の交渉の動向を考察して、アジア太平洋地域における経済協力の枠組みの変化を説明した上で、日本が果たすべき役割を提示しました。詳細はこちら

?目的

この研究の背景には、日・米・中・韓で2012年に政権選挙と、政治的指導者の交代が相次いだことがある。政権交代によって、主要国の環太平洋経済協力を巡る対応はどのように変化するか。地域貿易協定(RTA)に関するTPPのような契約型アプローチと、ASEAN型の合意型アプローチの間で、日本はどのような役割を果たすことができるか。この研究では、地域経済協力の可能性と限界について、国際関係、歴史、政治経済学的視点から分析する。 本研究では、政権交代の通商政策への影響とそれを踏まえた日本の役割への提言を、企業関係者と一般市民を対象にまとめる。

内容

関西を代表する米・中・韓各国政治および国際政治、国際政治経済の専門家で研究会を構成し、それぞれが各国及び国際関係の情勢を調査・分析し、それを会員企業及び一般市民に開かれたオープンなワークショップ・シンポジウムを通じて知見の共有と発展を図る。現地調査にはアメリカで関係学会への出席及び政府関係者へのヒアリングを予定する。 ?政治学的なテーマでのオープンなワークショップ・シンポジウムの開催は、会員企業、市民に対する関西発の特徴ある社会還元となる。

期待される成果と社会還元のイメージ

アジア太平洋地域における地政学的分析を踏まえ、日本がTPP、日中韓間FTA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉にどのような態度で臨むべきか明らかにする。 2012年に日、米、中、韓で改まった政治指導体制が2013年には本格的に始動する。2013年体制がもたらすアジア太平洋地域の新たな政治秩序と、経済協力との関係についての展望を明らかにする。アジア太平洋地域における経済協力と政治的安定性との間の因果関係を分析し、国際政治的リスクの視点から、日本企業が留意すべきポイントを明らかにする。

 

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