交通インフラ整備の経済インパクト分析

研究プロジェクト 2016年度

ABSTRUCT

リサーチリーダー

主任研究員 後藤孝夫 近畿大学教授

 

研究目的

交通ネットワーク整備に関する研究・分析は、国内外を問わず、これまで数多く実施されてきた。そのなかには、いわゆる従来型の研究課題として、「新規交通ネットワークの整備効果あるいは既存の交通ネットワークを拡充する際の整備効果の測定」がある。たとえば、関西では訪日観光客が近年激増し、広域観光振興を達成するための交通ネットワークの整備・改善が求められており、現在複数の事業化が検討されている。このような事業化の際の評価として交通ネットワーク整備による経済効果を定量的に測定することは、経済活動を支える交通ネットワークの重要性を鑑みれば引き続き重要であり、かつ課題も抱えていると考えられる。

 

研究内容

主に関西に本社を置く企業あるいは交通ネットワーク整備にかかわる行政担当者に対して、アンケート調査およびインタビュー調査を実施し、交通ネットワークのストック効果に関する推計枠組みを補強する。あわせて、交通インフラ整備の経済効果を定量的に把握するための基礎的なデータ収集を実施し、交通インフラの整備が関西全体に与えるインパクトを定量的に推計する。

・ 交通インフラ整備のストック効果を定量的に把握するための手法を整理すること

・ 交通インフラ整備の経済効果を定量的に把握するためのデータ収集を行うこと

・ 交通インフラ整備と企業行動(本社移転等)との関係を定性的あるいは定量的に把握すること

統括

稲田義久 APIR数量経済分析センター センター長

 

リサーチャー

入江啓彰 近畿大学短期大学部准教授

下田 充 日本アプライドリサーチ研究所主任研究員

 

期待される成果と社会還元のイメージ

研究成果については、関西発信の政策提言を補強する基礎的資料として利用可能であると考えられる。

・交通インフラ整備の経済効果を定量的に把握するための基礎的なデータ収集を実施し、そのデータから読み取れることを政策論として提示すること

・交通インフラの整備が関西に与えるインパクトを定量的に推計すること

・交通インフラ整備と企業行動に関する個別事例(例:交通インフラ整備の遅れが在阪企業の行動に与える影響分析)について1つ取り上げて、基礎的な分析枠組みを提示すること

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