ABSTRUCT
リサーチリーダー
上席研究員 古沢昌之 近畿大学経営学部教授
研究目的
経営のグローバル化が進展する中、企業の人的資源管理においては、多様な人材の活用が求められている。その1つが日本の大学(含む大学院)で学ぶ外国人留学生の活用である。しかしながら、先行研究や我々が2018年度に実施した予備的調査によると、日本での就職を希望する外国人留学生の就職決定率は日本人学生のそれよりも遥かに低く、就職後の定着率に関する問題も指摘されている。かような状況下、本研究プロジェクトでは、上記ミスマッチに対して学術的な視点からアプローチし、その解決に向けた提言を行う。
研究内容
当該問題の解決を図るべく、日本企業、日本の大学、外国人留学生、行政機関といった多様なアクターを研究対象とすると同時に、定量(アンケート)と定性(ヒアリング)の両面から調査を実施するなどして問題に多角的にアプローチする。初年度である2019年度は大学及び外国人留学生本人に対するアンケート調査を行い、その結果を踏まえて2020年度は企業への調査を実施し、研究の深耕を図る。調査結果については科学的な手法を用いて分析し、学術と実務両面に対する貢献を果たしたい。
また、関西経済連合会が主催する「グローバル人材活用運営協議会」とも連携を取り、協力し合いながら研究を進めていく。
研究体制
研究統括
稲田義久 研究統括兼数量経済分析センターセンター長、 甲南大学教授
リサーチャー
松川佳洋 広島経済大学経営学部教授
カオ・ティ・キャン・グェット 関西学院大学経済学部講師
期待される成果と社会還元のイメージ
外国人留学生の日本企業(在外日系企業も含む)への就職を巡る現状と課題について考察するとともに、企業、大学、留学生、社会(行政機関等)の各々に対し、如何なる変革が求められるかを明らかにすることで、各アクターのwin-win-win-winの関係構築に資する。またそれらの研究内容を、各アクター向けに分かりやすく報告書にまとめる。
<研究会の活動>
研究会
・2019年4月10日 第1回研究会開催
・2019年7月17日 第1回アンケート調査分科会
・2019年8月27日 第2回アンケート調査分科会
・2019年9月18日 第2回研究会開催
・2019年10月9日 第3回アンケート調査分科会