都市におけるIoTの活用

研究プロジェクト 2020年度

ABSTRUCT

リサーチリーダー

上席研究員 下條真司 大阪大学サイバーメディアセンター教授・センター長

 

研究目的

2016~19年度の本研究プロジェクトでは、IoTの活用が今後都市にもたらす変化と、「人々の幸せ」のためのIoTのあるべき姿を、スマートシティ実証実験を含めて検討し、多くの示唆を得た。

2020年度は、新型コロナウイルスの流行によって社会・経済活動が大きな転機を迎えていることを反映し、都市の「持続可能な発展」を担保するには、IoT・スマートシティはどのようなものであるべきかを検討したい。具体的課題としては、国連が提示するSDGsの諸課題に加え、コロナ禍がもたらした新しい社会課題が注目される。

なお現在策定中の第6次科学技術基本計画をめぐる議論でも、科学技術政策に人文・社会科学を含める必要性が提言されており、人文・社会科学の視点をより積極的に導入したい。

 

研究内容

上記の目的を達成するために、研究会を開催し、関連事例をもとに課題・提言の意見交換を行い、2019年度の実証実験に関連した、共通基盤的なテーマでフォーラムを開催する。

・各研究会では、IoT/スマートシティ構築に関わる「各種の課題」または「起こりつつある新たな社会変化」の視点でテーマを設定し、有識者による事例紹介とともに、産官学にまたがる出席者により、変化がもたらす将来の広がり、今後考えられる課題を議論する。(テーマは各回2件。例:シビックテック、エネルギー、災害)

・研究会の議論を通じた共通の観点として、SDGsとELSI(倫理・法・社会課題)を導入する。またテーマ・事例の関連情報(背景、統計、先行事例など)も併せて共有する。

・研究会での議論を整理し、スマートシティのIoT/ICTを構築する際に考慮しておくべき点や、まちづくりに対する提言など、持続可能なスマートシティがどうあるべきかの示唆を抽出する。特に「万博に対する提言」「都市OSに対する提言」をまとめる

 

研究体制

研究統括

宮原秀夫  APIR所長

リサーチリーダー

下條真司  APIR上席研究員、大阪大学サイバーメディアセンター教授・センター長

リサーチャー

岸本充生  大阪大学 データビリティフロンティア機構 教授

大島久典  APIR研究員・総括調査役

 

期待される成果と社会還元のイメージ

2025年万博、都市OSに向けた提言を含め、将来の都市の持続可能性の課題を解決するスマートシティに対する示唆をまとめた報告書を作成し、産官学・各社の枠を超えた、スマートシティの諸課題に関する情報共有と議論の場を提供する。

SDGs及びコロナウイルス後の社会の変化に適応した街づくりとシステム構築のために、参考文献として、自治体・企業などに参照いただくと共に、議論の場を通じた、スマートシティ構築に向けた関係各社間の交流・連携に活用されたい。

 

<研究会の活動>

研究会

 

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