本レポートは、PECCのAPECプロセスへの効果的な参加とAPECの活性化を目的として作成されたものであり、主にアジア太平洋の地域経済の短期予測データ及び太平洋地域と太平洋協力に影響を与える課題に関する分析・政策提言を内容とするPECC活動を代表する成果物である。PECCのプロジェクトの一つである太平洋経済展望(PEO)予測専門家パネルが中心となって取りまとめた。SOTRは今後年1回発刊され、APECの公式オブザーバー機関である我々PECC活動の提言として、APEC閣僚・首脳会議の議場および各国/地域の政策決定者にインプットされるだけでなく、産・官・学の各界に広く発信されるレポートである。
第1回目となる本レポートの企画に先立ち、PECC加盟の全メンバー委員会は、それぞれの国/地域内において、APECという機構そのものに加えアジア太平洋地域の直面する課題について、政府の政策担当者(課長クラス以上)、著名な学識経験者、ビジネス界のリーダー等、総勢370名にアンケート調査を実施し、その調査結果を反映さえた前例のないレポートといえる。
なお、本レポートのセッション1(アジア太平洋の地域経済の短期予測)の日本予測については、太平洋経済展望(PEO)日本委員会 の短期予測部門主査の稲田義久・甲南大学教授が中心となって取りまとめた。